【人文学系】

タイトル ◆村上春樹論
分野 現代文学
概要 村上春樹の「ノルウェイの森」を中心にして、彼の処女作「風の歌を聴け」、短編群などとの比較・検討を行っている。またその時代背景、例えば学生運動や当時の性についての考え方という方向からもこの作品を考察した。
特徴・オリジナリティ 村上春樹に関しての評論本はたくさん出ているが、どうもこじつけや一方的な解釈ばかりがなされているように感じたので、村上春樹自身が運営しているHP、出版されているエッセイ、村上春樹の雑誌インタビューなどを活用して、なるべく春樹の生の声を聞き、それらを基に考察した。 時代背景(学生運動や当時の性に関する考え方)といった視点での考察
大学・専攻 学習院大学、日本語日本文学科

タイトル ◆芥川竜之介作『舞踏会』論
分野 現代文学
概要 一般に知られている『舞踏会』には実はモデルがある。フランスの小説家ピエル・ロチの『秋の日本』の一章、「江戸の舞踏会」がそれである。主人公は17歳の明子という令嬢で、明子の舞踏会デビューを飾った鹿鳴館の舞踏会が舞台である。  芥川に原型を提供したこのロチの作品は、明治19年ごろ海軍将校として日本を訪れたロチが、日本政府から招待された鹿鳴館での外交舞踏会の一説を書いたもので、ロチの日本印象記といったものだ。この二つを比較することによって全貌は明らかになる。  この作品は「美しい音楽的な短編小説」(三島由紀夫)「代表的な朱雀篇」(中村真一郎)などの評を受け、代表作とも言われている親しみやすさと奥の深さがある。『舞踏会』は「1」「2」から構成されている。「1」は明治19年11月が舞台で明子17歳。「2」は大正7年の秋、明子は49歳のH老婦人として登場する。ここに32年という時間的空間が存在することになる。実は初校と定稿とでは、初出稿発表後に寄せられた批評により落ちが書き換えられている。それぞれの「おち」による明子という女性像は変化した。「二つの舞踏会の比較」と「二つの終わりかた」をより詳しく分析した。
特徴・オリジナリティ 分析の視点 (ただの比較だけに終わらず、初校と定稿がまったく正反対の終わり方になっているところをより詳しく分析した。) 論点を4つに絞り、論じたこと (明子という少女が大人になることへの希望と不安、人と人との出会いの美しさと空しさ、現実と切り離されることで純粋な美しさを持つ思い出、知識による解釈の空しさと実人生における実感としての感動の強さ、美しさ。の4つにしぼりこんで論じてみました。)
大学・専攻 私立(長野県)、国文科

タイトル ◆エンターテイメントとしての大衆文学
分野 近現代文学
概要 山本周五郎の「樅の木は残った」を中心に大衆文学の果たした役割を論じたもの。
特徴・オリジナリティ 大衆文学を取り上げること自体が独自である。 小説だけでなくにテレビドラマの脚本についても比較検討を行った点。
大学・専攻 早稲田大学、日本文学専攻

タイトル ◆太宰治「女生徒」
分野 近代文学
概要 太宰治の『女生徒』について、深く読みこみ、細かく段落にわけ、自分なりの<読み>について論じる。とくに主人公の女生徒「私」に見られる、あらゆる二面性について比較追求した。  たとえば「主観の目」と「客観の目」について。また少女にありがちな、「ソトガワ(外見)への欲望」と、それではいけないと思うう「ウチガワ(内面)への欲望」について。己をしっかり見つめることを忘れない多感な「私」は、自分自身の矛盾や<意識の流れ>についても自覚し、恥じる。そのような「私」の心の動きに迫って論を進めた。また、太宰のその他の<女性独白体形式>の作品についても、注目し、なぜ太宰はその形式を多用したのか、そのことによって、作品世界にどのような影響があったのか、考察してみた。そして、とくに『きりぎりす』『待つ』をとりあげ、『女生徒』の作品と比較検討してみる。太宰の女性語に対する思いについても考えてみた。
特徴・オリジナリティ 従来、太宰の、<女性独白体形式>についての論文は、その「形式」のみについて論じられるものが多く、その作品の内容についてまで語られることは少なかった。そこで、作品自体の<読み>という点に焦点をおき、細かい表現に気を配り、しっかりと<読み>こんでいった。
大学・専攻 愛知淑徳大学、国文学科

タイトル ◆深沢七郎『楢山節考』作品論
分野 近代文学
概要 小説『楢山節考』は昭和31年に第1回中央公論新人賞受賞作として発表され、出版されるとたちまちベストセラーとなった作品である。この作品はすべての読み手に何らかの衝撃を与える作品である。それが素晴らしい感動であるか、ゾッとするような嫌悪感であるか、またはその両方であるか、それは読み手次第であるが、人の心に迫る作品であることに違いはない。食料不足ゆえに生まれた【楢山まいり】の風習は、もちろん現在は存在しない。けれど【楢山=死】は、いつの時代でも、誰もが直面しなければならない運命である。小説『楢山節考』における、主人公おりんの姿はまさしく、「いかにして【楢山】に登るか」という永遠のテーマに対する、ひとつの理想の姿である。
特徴・オリジナリティ 『楢山節考』の本当の魅力について深く考察した (『楢山節考』というと、「年老いた親を山に捨てる、残酷で恐ろしい話」というイメージで知られているが、実はそれだけではない。主人公の老婆おりんの健気に【楢山様】を信じる強さ・美しさ、息子夫婦との愛情に満ちた関係。姥捨てという風習の【闇のような暗さ】と、ラストの雪に象徴される【美】。その両者の絶妙な対比が、小説楢山節考』の魅力なのである。)
大学・専攻 私立(北海道)、国文学科

タイトル ◆交際〜用法の限定課程を見る〜
分野 近世文学
概要 森鴎外の「舞姫」にでてくる言葉(漢語)について、明治期の言葉の変化について考察する。”交際”という言葉は、古代から現代まで意味の変容はみられないが、用いられる範囲の変容は確認することができる。意味としては「まじわり」というただ一言であらわすことができる。初出は古代中国の『孟子』で、日本では『往生要集』など。江戸時代にいたるまで、用例は漢文においてのみで、”交際”が和文で登場するのは明治になってからである。明治においては、「国と国」「人と人」「男と女」など、さまざまな間柄でつかわれている。現代では”交際”と聞くと男女交際をさす場合が多い。
特徴・オリジナリティ ”交際”という言葉に着目して言葉の変容について考察した点。 森鴎外の「舞姫」を題材にしつつも、その作品内部のことには全くふれず、明治期の言葉の変容を見るための一つの手段として扱ったところ。
大学・専攻 私立(大阪府)、国文学科

タイトル ◆小泉八雲の女性観
分野 文学
概要 小泉八雲の女性観を生い立ちや彼の作品から推察していく。彼は日本に昔から語りつがれている怪談を書いたことで有名であるが、彼の作品に出てくる女性はいつも決まって「やさしい、美しい、もの静かな」である。そこには彼の求める理想の女性像が描かれているように思える。彼の生い立ちから探っていくと、彼と深く関わってきた女性、母親に彼は強い思慕の念を持っていたことがわかる。彼の作品には常に彼の母親を求める姿が投影されているように感じられるのである。
特徴・オリジナリティ 作品や生い立ちから女性観を推察するというテーマ、手法。 現在彼の「小泉八雲博物館」の館長でもあり、彼の曾孫にあたる「小泉凡」氏にお会いし、色々な生の話を収集した。
大学・専攻 私立(岡山県)、家政学科

タイトル ◆小泉八雲の生涯とその考察
分野 白樺派
概要 小泉八雲の生涯を通して、その流浪の人生と彼の次々に移りつづけた世界各地の観光状況について分析
特徴・オリジナリティ 観光学と国際観光学、さらに国文学的なものまで包括的に考察を進めていったこと。
大学・専攻 国公立(茨城県)、国際関係学系

タイトル ◆大川周明論
分野 近現代史
概要 大川周明の思想と行動について、資料をもとに解明しようとしたもの。
特徴・オリジナリティ 資料をもとに、その思想内容を分野別に類型化しその相互関連性についても考察した。
大学・専攻 信州大学、日本史科

タイトル ◆かげろう日記研究・道綱母の苦悩と兼家描写の推移
分野 平安朝日記文学
概要 道綱母は、夫兼家との結婚生活を日記に残した。彼女が苦しみ、悩んだ末、自分の結婚生活をどのように位置づけていったのか、彼女の兼家描写を通じて考えた。  上巻では、兼家は主体的には存在しないが、痛烈に批判することによって、自分の苦悩を消滅させようとした。中巻になると、非日常に目を移すことが多くなり、兼家描写も激しさを失う。そして、下巻になると現実をうけいれた描写へと変わり、自己の内面浄化へとつながっていったのである。
特徴・オリジナリティ 兼家という男をどの様に描くか、という視点に立って、彼女の内面の変化の推移を考えた点が特徴。兼家の衣装や振る舞いなど、様々な点から考察した。
大学・専攻 私立(愛知県)、日本文学科

タイトル ◆上田秋成と雨月物語
分野 古文
概要 雨月物語を書くまでの、秋成の生い立ち、影響された人物などに関連させながら、内容の中でも表現力(どうしてその言葉を使ったのか)などを取り上げた。古文の中でも、非常に現代のユーモアに近く、男女の仲がきっかけとなる話が多い分、書きやすいと思ったが、反対につきつめにくかった。かなり教授の手直しが入っての提出となった。
特徴・オリジナリティ 日本文学部なだけに、パソコン・ワープロは禁止。万年筆で自筆。200枚の原稿用紙を埋めなくてはいけなかったこと、中間発表のための下書きなどもあったので手が疲れてたいへんだった。
大学・専攻 私立(山口県)、日本文学部

タイトル ◆『枕草子』と「あはれ」
分野 日本文学専攻・中古(平安時代)文学
概要 古来『源氏物語』は「あはれ」の文学、『枕草子』は『をかし』の文学と言われ、『枕草子』は一段低い位置に見られがちだった。しかし、作者清少納言には『枕草子』から「あはれ」を意図的に排除しなければならない理由があった。彼女が仕えた中関白家の没落と中宮定子の悲劇である。  一条天皇に誰よりも愛され、光り輝いていた定子の栄光を定子の遺児達や世間の人々に伝えるためと、時の権力者道長一派への憚りのため、わざと暗い描写は避け、明るく楽しい文章にしなければならなかった。しかし本文中には隠し切れない作者清少納言の「あはれ」を感じさせる部分が多々存在する。これらから目をそらして本当の『枕草子』解釈は出来ない。
特徴・オリジナリティ 解釈法自体 (清少納言は「あはれ」を前面に押し出さず、「をかし」の世界に生きようとし、「その場限りだから美しい」という耽美性に徹することではかない美しさの中に永遠の価値・真実の美を見出そうとしたのではないか、と主張した。)
大学・専攻 立命館大学、文学科

タイトル ◆万葉集で見る用語の変遷とその要因
分野 国語学
概要 語り継がれて来た万葉集。しかし、歌集ごとにその「用語」が異なる詠が存在するのはなぜか? 印刷技術のなさから、手書きによる伝承のため、少々の変化はやむをえないかもしれない。また、著作権等という概念のなかった時代。その時代や編纂者の好みや流れ、歴史的背景に左右される事はあったろう。しかし、ガラリと内容の変わるような物が何故存在するのか。国文学的に解明されているのはあるが、国語学的に解明はされていない。変化に法則(音韻変化、語彙変化など)があるのか、それを解明しようと思った。
特徴・オリジナリティ この問題を、国文学的(感性の変化)という点での研究は多い。しかし、そのような曖昧さではなく、文法・音韻・語彙という点から研究した例はほとんどない、と、教授に驚かれた・・・。用語の変化を認められる詠を全て選び出し、変化の仕方によって、分類・項目分けした。大まかな項目、その下に、小さな項目を設けた。結論は、変化の際には、国文学変化のために、国語学変化が起こったのではないか、という結論。
大学・専攻 私立(香川県)、日本文学科

タイトル ◆泉鏡花「草迷宮」について
分野 近代文学
概要 鏡花の作品は、能の形式を踏んでいるというのが、学会の一般的な論であるが、本当にそうだろうか。ということと、一般的な論としては,主人公の葉越明は、最後は胎内回帰を果たしているというが、そうだろうか。むしろ母よりも魔性の女らしきものを選んだのではないか。ということ。またこの女の正体はいったいなんなのかという事。葉越の主人公らしくない点の追及など。
特徴・オリジナリティ 能の形式を踏んでいるというのが、学会の一般的な論であるが、本当にそうだろうか。ということと、一般的な論としては,主人公の葉越明は、最後は胎内回帰を果たしているという論に反論し、独自の論を作った点。
大学・専攻 私立(東京都)、国文学科

タイトル ◆川端康成における美学的見地からみた文芸
分野 文芸
概要 川端康成における文芸作品のなかから、雪国、川の音より、美学的見地からその芸術性を検証
特徴・オリジナリティ 美学的な立場、禅の世界より川端文学を検証した
大学・専攻 関西学院大学、日本文学科

タイトル ◆有島生馬論
分野 白樺派
概要 有島武郎の弟である画家・有島生馬氏が「白樺」に発表した小説・随筆等についての考察。文学と絵画との関わり等
特徴・オリジナリティ 有島3兄弟(有島武郎・有島生馬・里見頓)のうち画家として活躍していた生馬氏の文筆活動についての研究はあまりなされていないかったので、生馬氏の文筆活動についての論文は珍しいといわれました。
大学・専攻 私立(北海道)、国文学科

タイトル ◆昔話における思春期の主人公たち−グリム童話の場合ー
分野 伝承文学
概要 本当は残酷であるとか、性的なものであるとか、様々な物議を呼んでいる「昔話」であるが、本当は昔話固有の法則にのっとり、常に人々を魅了する楽しみとして伝えられてきたものである。  その真実を分析する。また老若男女が主人公として登場する中でも、その成長という点においてもっとも興味深い思春期にある男女の主人公に焦点を当てて、彼等の成長を追う。最終的な論文の目的としては、現在の思春期の青少年を見つめる上でも共感できる点を明らかにし、グリム童話のすばらしさを再認識することにある。
特徴・オリジナリティ 第二版のグリム童話を徹底的に読みこみ、思春期の男女が主人公である話を、一話ずつ取り上げている点。また性差がはっきりしてくる思春期ということから、男女別に比較分析している点。
大学・専攻 私立(東京都)、児童文化

タイトル ◆敵討ちの物語 -曾我兄弟の場合-
分野 中世文学
概要 『舞の本』・『曾我物語(流布本)』は、同じ<曾我兄弟の敵討ち>を描いているが、その描き方は大きく異なっている。特に敵討ちについてみていくと、『舞の本』では敵の祐経に対する敵討ちよりも頼朝に対する憎しみが強く描かれている。『舞の本』・『曾我物語(流布本)』それぞれにおいて、登場人物が敵討ちをめぐってどのように考え、どのような行動をとったのかをみていくことで、両者の違いを考えた。
特徴・オリジナリティ 同じ曾我兄弟の敵討ち事件を題材に取り上げながらも、『舞の本』では敵討ちの理由として貧の問題をとりあげる事で、頼朝を憎いという考えが強くあらわれ、『曾我物語(流布本)』では世の中の動きに影響されて変わっていく人々の考え方や行動をもとにして物語が描かれているという違いがそこにはある。両書における人物の考え方、描写法を追うことで、『舞の本』における「武家社会」・「貧」にまで言及したところが、本論文の最大の特徴だといえる。
大学・専攻 愛知淑徳大、国文学科

タイトル ◆探偵小説論 〜法月綸太郎と後期クイーン的問題〜
分野 現代文学
概要 作家エラリイ・クイーンがぶつかった壁”後期クイーン的問題”を取り扱っております。  ”後期クイーン的問題”とは、探偵小説空間内における”探偵の存在の根拠の希薄さ”に関する問題です。物語の最後に偉そうに自らの推理を披瀝することに、必然性はあるのか。また、物語内で中立的立場、つまり、”事件の構成要素と足り得ない探偵”などは存在するのか。そのような問題に取り組みました。第1章ではエラリイ・クイーンを中心に述べ、第2章ではクイーンの影響を色濃く受けた日本の探偵小説家、法月綸太郎に焦点を当て、”後期クイーン的問題”を整理し、法月はそのようなスタンスでこの問題に挑んでいるのかを論じました。第3章では、他の日本人作家(現在活躍中)に焦点を当て、彼らがどのようにして”後期クイーン的問題”に取り組んでいるかを論じました。
特徴・オリジナリティ 特徴は、その長さです。原稿用紙50枚以上という規定でありながら、400枚を書きました。まず、この長さで他を圧倒したと自負しております。とは言っても、本来はそこまで長くなる予定ではなかったのですが、結果として長くなりました(引用部分が多いこともあります)。
大学・専攻 東京都−私立、国文学科

タイトル ◆源氏物語第一部の構想と成立
分野 中古文学
概要 源氏物語の第一部について、紫上系・玉鬘系という二つの系統の存在から、各巻の成立順序について、呼称・付属語・内容といった観点から検証し、またそこから第一部について作者の構想を考察した。玉鬘系は紫上系より後に、徐々に、あるいは一括して執筆されたと推定される。
特徴・オリジナリティ 成立論の意義に否定的な、現在の構想論の主流の考え方に疑問を提示。・現存の巻序が作者の意図したものであるという考え方に疑問を提示。・玉鬘系執筆の理由を独自に考察。
大学・専攻 筑波大学 日本語日本文化学類

タイトル ◆玉鬘十帖の有職故実
分野 日本文学専攻・中古(平安時代)文学
概要 従来「玉鬘十帖」は、六条院の栄華とヒロイン玉鬘の幸福の物語と見なされる感が強く、またそうした面も確かに見受けられるのだが、「玉鬘十帖」は決してそれだけで独立した物語ではない。  栄華を誇る六条院世界が、徐々に崩壊してゆく次章への序幕としての役割を担いつつ、また年中行事といった円環的な時間を利用して、その推移を自然且つ効果的になし得ていると言えるのではないか。「男踏歌」「端午節会」という二つの行事に注目して、年中行事が「源氏物語」の構成に必要不可欠な存在であることを探る。
特徴・オリジナリティ 一条朝には既に廃絶されていた男踏歌を、物語に組み込もうとした作者の意図はどこにあるのか? 端午節会という「公式」行事を、「私邸」六条院で催すとはどういうことなのか? 年中行事を媒体として、作者が物語にどんな意義を与えようとしたかを探求する。
大学・専攻 立命館大学 日本文学専攻

タイトル ◆第一次世界大戦期の日本の論壇におけるドイツ論
分野 人文科学科
概要 第一次世界大戦期の雑誌における、「敵国」ドイツに対する言説を研究。特にドイツを賞賛する論(崇独論)の多さに注目。対内プロパガンダ概念の薄さ、対日プロパガンダの柔軟な受容と利用、さらに崇独論への統制が薄かったことから崇独論が存在可能だったこと、さらにはドイツを賞賛したり、欠点を指摘したりすることなどにより、二本論としての役割を果たしていたことを明らかにした。
特徴・オリジナリティ 先行研究で、ドイツ賞賛論についてはほとんど指摘されていなかった点。
大学・専攻 大学−人文科学

タイトル ◆伊勢国におけるええじゃないか
分野 文化学
概要 史料をもとに伊勢国域におけるええじゃないかの実態、そしてその取り締まりについてを述べました。あんまたいしたことないです…。
特徴・オリジナリティ ごめんなさい!ありません!!もしあるとしたら、卒論とは思えないほどの手の抜き具合です(^_^;)
大学・専攻 大学−

タイトル ◆聖母像から見るマリア信仰
分野 地域文化
概要 12世紀フランスで聖母マリアが王冠を被った像が発生した背景を探る。一次資料として聖母マリアの王冠像を考察し、それをもとに当時の人々がどのように聖母マリアを信仰していたのかを考える。
特徴・オリジナリティ 聖母マリアの研究は日本でも盛んであるが、聖母と王冠の関係についてはまだあまり研究が進んでいないため、先生から見方が面白いといわれた。
大学・専攻 大学−

タイトル ◆王権神話について
分野 日本文学
概要 記紀を比較して王権神話のあり方を考える。古事記のスサノヲ神話を中心に、神話的なものの背景を探る。
特徴・オリジナリティ 記紀を区別し、古事記に絞ったところ。
大学・専攻 大学−

タイトル ◆『精神現象学』について
分野 行動科学
概要 哲学者ヘーゲルの『精神現象学』において、道徳性がどのように論じられているか。
特徴・オリジナリティ 分析の手法に特徴がある。
大学・専攻 大学−

タイトル ◆教師と子どもをむすび対話
分野 文学
概要  教師にとって生徒と交わす対話の必要性について考えた。 内容は以下の通り。 1,教師にとってなぜ対話が必要とされるのか。 2,どのような対話が教育的対話と言えるか。 3,現役教師の実践記録から、効果的な対話とは何かを探る。 この3点を中心に考え、現役教師の意見と自分の意見をまとめ、今の教育現場に必要とされている言葉や対話の必要性について考察した。
特徴・オリジナリティ 分析の視点が、まだ教育現場に立っていない者として、教師、保護者、生徒の立場を客観的に述べられたところが、独自性があったと思う。
大学・専攻 大学−

タイトル ◆日本某所の民話
分野 民話
概要 選んだ場所の地理・歴史、その場所の民話についての考察など。
特徴・オリジナリティ 取り上げた題材(場所)自体が独特。
大学・専攻 大学−教育学系

 


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