【外国文学系】

タイトル ◆ロミオとジュリエットについて
分野 イギリス文学シェイクスピア研究
概要 RomeoとJulietは若く、そして短い恋であり、仇敵同志の恋というだけあって災難もたくさんある。そんな中で、短い間ではあるが2人は恋をし、確実に、そして急激に感動的に成長を遂げている。  その短い間に少女から大人に変わるJulietの輝き、大人になっていくRomeoそれぞれをみる事によって、最後の場面になったとき、読者または観劇者は感動するのである。そして、短い恋だからこそ、一気に燃え上がり、一気に成長し、短い間では合ったが一生分生きることが出来たのである。また、そのそれぞれの成長過程を研究することによって、シェイクスピアの恋愛観も読み取ることができるのである。
特徴・オリジナリティ ロミオとジュリエットそれぞれの成長と比較、原本であるアーサーブルックのロウミアスとジューリエットとシェイクスピアのロミオとジュリエットの比較
大学・専攻 私立(神奈川県)、英米文学科

タイトル ◆ポール・オースター作品にみられる父親の存在について
分野 現代アメリカ文学
概要 ポール・オースターの作品全体を通して、常になんらかのかかわりを持っている「父親」の存在についての考察。 1、不在の父親像として一人の父親と普遍的イメージの父親について。 2、父親から受け取った遺産について実質的な金の存在と精神的な絆としての役割について。 3、ユダヤ人としての父親と祖国を持たない精神的孤児のオースターの違い。 4、父親になったオースターとは。 5、過去の存在の父親と未来の息子について。結論としては遠い存在であったはずの父親が実は自分との精神的共通点があり、同じ道筋を辿っていたこと、そして息子の存在によってこれらの精神的孤独感がなくなっている、それに気づいた時は自分自身も「父親」であったということなどを挙げました。
特徴・オリジナリティ アメリカ文学専攻であったけれどオースターは映画監督でもあったため文学に留まらず映画などについても言及した点において他の論文と異なっておりました。
大学・専攻 明治大学、文学科

タイトル ◆On the Semantic Development of Get: A Panchronic Approach
分野 英語学
概要 動詞getの意味的発達を,歴史的データを併用しながら論じた。 現代英語ではgetは様々な意味・機能をもち,とりわけget passiveは高度に文法化を受けていると考えられるが,この機能の発達はgetの語彙的意味から自然に導き出せる. また,getにはcausative verbとしての用法も有り,passiveとは逆の機能を有しているように思われるが,get causativeとget passiveは自然に結びつく認知現象であることを指摘した.Traugott やLangackerの文法化理論も採り入れたが,この点はあまりうまく行かなかった.
特徴・オリジナリティ 歴史的データを認知的視点で処理したところが,最大の特徴. これまでは英語史研究は主に統語面から進められてきたが,意味的・認知的・語用論的視点も史的研究に利用できることを示したつもり.
大学・専攻 国立奈良女子大学、英語英米文学科

タイトル ◆インターネット環境を利用した英語教育システムの試行と評価
分野 英語教育
概要 本研究では、現状のインターネット環境を考慮し、かつ、内容指向である英語学習教材の可能性を探ることを目的として、WWWなどを利用した教育システムを製作した。  近年、インターネットは急速に普及している。インターネットを介して画像や音声といったマルチメディア情報を送受信することも活発に行われつつある。そしてインターネットを利用した、コミュニケーションに関する様々な応用の可能性を期待することができる。その1つとしてインターネットを利用した教育が注目されている。英語教育では、例えば画像と音声を利用してあたかもネイティブスピーカーと対話しているような環境を作り出すことや、遠隔地に居る人同士でのリアルタイムなディスカッションなどが可能になるであろう。またインターネットでは英語が事実上の標準語である。電子メールやNetNewsなどの電子掲示板を利用して、ネイティブと生きた交流や議論を行うこともできる。本システムは、現状のインターネット環境は回線が細い所が多いことを考慮し、画像や音声といったファイルサイズが大きくなるものはCD-ROMの形で物理的に送付することとした。本教材の考え方としては英語を学習するということに絞り、教材構成は特に日本語と英語との意味内容の違いに留意したものとしている。概念の違いを画像や音声を用いて表すことで、学習者が直感的にしかも構造的に、日本語と英語との意味内容の違いを理解できるような教材構成を目指した。また学習者が学習内容を構造的に把握できることを目指しハイパーテキスト形式を採っている。本システムと教材を用いて評価実験を行った。教材の使い易さ、学習の感想、学習の形態、英語運用の自信について被験者を用いて評価を行った。音声機能を求める意見が多く出たことを除けば、おおむね良好な結果を得た。 本論文では、教材とシステムの構成、および評価実験について報告する。近年、インターネットは急速に普及している。インターネットを介して画像や音声といったマルチメディア情報を送受信することも活発に行われつつある。そしてインターネットを利用した、コミュニケーションに関する様々な応用の可能性を期待することができる。その1つとしてインターネットを利用した教育が注目され ている。英語教育では、例えば画像と音声を利用してあたかもネイティブスピーカーと対話しているような環境を作り出すことや、遠隔地に居る人同士でのリアルタイムなディスカッションなどが可能になるであろう。またインターネットでは英語が事実上の標準語である。電子メールやNetNewsなどの電子掲示板を利用して、ネイティブと生きた交流や議論を行うこともできる。 本システムは、現状のインターネット環境は回線が細い所が多いことを考慮し、画像や音声といったファイルサイズが大きくなるものはCD-ROMの形で物理的に送付することとした。本教材の考え方としては英語を学習するということに絞り、教材構成は特に日本語と英語との意味内容の違いに留意したものとしている。概念の違いを画像や音声を用いて表すことで、学習者が直感的にしかも構造的に、日本語と英語との意味内容の違いを理解できるような教材構成を目指した。また学習者が学習内容を構造的に把握できることを目指しハイパーテキスト形式を採っている。本システムと教材を用いて評価実験を行った。教材の使い易さ、学習の感想、学習の形態、英語運用の自信について被験者を用いて評価を行った。音声機能を求める意見が多く出たことを除けば、おおむね良好な結果を得た。本論文では、教材とシステムの構成、および評価実験について報告する
特徴・オリジナリティ 現状のインターネット環境を考慮し、かつ、内容指向である英語学習教材の可能性を探ることを目的として、WWWなどを利用した教育システムを製作し、評価を行った点。
大学・専攻 **

タイトル ◆Hamletの愛
分野 英文学
概要 シェイクスピアの悲劇は、400年に渡って人々に愛され、あらゆる評論家の論争の対象となってきた。彼の悲劇の多くは、愛情から生ずる憎しみ、悲しみ、不信、あるいは運命の悪戯によって生み出されているのである。  「Hamlet」はシェイクスピア四大悲劇のうちのひとつである。この作品には、恋愛はもちろん、親子愛や夫婦愛、兄弟愛を見ることが出来る。こうした感情を背景として復讐という筋が展開される。これらの愛情はどれも人間が当たり前のように持っているものであり、その人自身の理性の力ではどうすることも出来ない領域に存在するものである。これらの感情の中で特に注目したいのは、Hamletの恋人Opheliaへの愛情と母親Gertrudeへの愛情である。HamletがOpheliaを恋人として愛していたのはたしかである。また、彼がGertrudeと純粋な親子愛で結ばれていたことも確かである。作品を通して、Hamletがこの二人の女性への愛をどのように捉えていたのか、Hamletが心の奥底から本当に愛していたのはどちらの女性なのかを論ずる
特徴・オリジナリティ 復讐劇である「Hamlet」という物語を、Hamletがもつ復讐への葛藤を主に見ていくのではなく、彼に影響を与えた女性二人に注目し、彼が二人にどのように接し、どのように扱い、どのように思っているかを通して、彼のもつ「女性への愛情」というものや、女性への憧れ、感情を分析した論文である。
大学・専攻 梅花女子大学、英文学

タイトル ◆ウディ・アレンと米喜劇映画の変貌
分野 地域文化学科
概要 「史上初めての笑いは、神様がアダムの裸を見て笑ったとき」というジョークがある。それ程までに笑いの歴史は古い。  笑いの芸は映画にも引き継がれた。というよりも、太古より続いた笑いの一分野として枝分かれしていったと考えていい。喜劇映画は今日まで様々な試行錯誤が行われ、多くのヴァリエーションを生みながら少しずつ変化して来た。本論では、サイレント時代から受け継がれている喜劇映画の系譜を確認する。そして、ウディ・アレン監督作品の変化を通して、米喜劇映画を展望したい。
特徴・オリジナリティ ウッディ・アレン監督作品を語る書物は多いだろうが、映画の草創期から、90年代後半までの喜劇映画を展望し、ウッディ・アレン作品を喜劇映画史に重ね合わせるというのは、誰も試みたことが無いオリジナルです。その上で、喜劇映画の進むであろう「笑いの方向性」を模索してみました。
大学・専攻 東京都−私立、人文学部

タイトル ◆A Study of  The Lion、The Witch and The Wordr obe
分野 英米文学科 イギリス児童文学
概要 『ライオンと魔女』の研究著者:クライブ・ステープルス・ルイス作者はクリスチャン・アポロジスト(弁証家)の一面を持つ人物である。そのためこの作品にはキリスト教が至る所に反映されていて、ナルニアというファンタジーな世界を通して自然と読者はキリスト教に親しむ事ができる。児童文学であるが、年齢問わず誰でも楽しく読む事ができる作品。それでいて深い意味や読者へのメッセージも含まれている。
特徴・オリジナリティ 聖書とよく似た表現が多々あり、その指摘と検証を行った。 また、研究のテーマに多彩で魅力的な登場人物の役割と特徴についても触れている。更に主人公である4人の子供達がナルニアでどの様に成長して いったかを取り上げた。衣装だんすの重要性についても記述した。
大学・専攻 東京都−私立、人文学部

タイトル ◆アメリカにおける鉄道業の発展と衰退
分野 アメリカ文化・歴史
概要 鉄道は、アメリカの広大な国土にいつ頃、どのように登場し、どのように発展していったのであろうか。そして、アメリカでは、19世紀後半ごろから工業化が進んでいるが、それは、アメリカの鉄道の発展といかなる関係があったのであろうか。また、鉄道は、都市や郊外にどのような影響を与えてきたのであろうか。以上のことについて、本稿の中で考察していく。ここでは、鉄道の出現した頃から1920年までを取りあげる。  しかし、今日のアメリカは、自動車がなければ生活していけない国となっている。20世 紀に入ると、自動車は、アメリカ人の必需品になるとともにアメリカの最も重要な産業となってきた。こうして、自動車が、アメリカ人の足となり、自動車なしには暮らせない、 というアメリカ的生活様式が誕生したのである。鉄道は衰退してしまったのであろうか。  そこで、自動車の発展が鉄道に与えた影響とそのほかの鉄道の衰退要因について、本稿の中で考えていこうと思う。また、ここでは、1930年までを取りあげることにする。
特徴・オリジナリティ 私の大学ではAbstract(要約)を英文で書くのが原則なので、英文で書いてあるAbstractが特徴です。HPでは規制されてしまうので、表などうまく入れることができなかったので、文章のみしか掲載されていませんが、参考いただけるとうれしいです
大学・専攻 東京都−私立、人文学部 欧米文化学科

タイトル ◆メリメ『カルメン』についての一考察
分野 フランス文学
概要 この論文の目的は、『カルメン』における登場人物たちの固有言語使用の意味をテクストにそって解釈しながら明らかにすることである。  登場人物たちの固有語の使用は、バスク語会話とロマニ語単語という形で大きな意味を持つ。バスク語会話は、ホセのルーツにうったえかけ彼の魂を動かす力を持つ。バスク語使用の意味は「バスク語を話す」というそのこと自体にあり、何を話しているかではなく何語を話しているかが重要なのだ。まさに「メディア(媒体)はメッセージ」(マクルーハン)なのである。バスク語会話は、一連のスペイン語会話(またはロマニ語会話)の中に突如として現われ、この言語間のスイッチングに大きな意味がある。  一方のロマニ語では個々の単語が大きな意味を持つ。ロマニ語を話しているということ自体はそれほど大きな意味を持たない。なぜなら、ホセが盗賊の仲間入りをしてからカルメン殺害にいたるまでの会話は、イギリス人の前でのバスク語会話をのぞいてすべてロマニ語会話だからである。ロマニ語単語の役割は、自己と他者を規定するロマ人の世界観を、物語の聞き手に提示することである。カルメンは自分の言語でヨーロッパ世界をpaylloと呼び、自分の民族をCaleと呼ぶ。その「名づけ」行為にこそロマニ語使用の本質がある。このように小説『カルメン』において作者メリメは、言語が本質的に有する二つの性質を巧みに機能させているということができる。
特徴・オリジナリティ 「言語」という切り口に徹して作品を読みこんだことがこの論文の特徴。また、分析の際にWordの検索機能を使ってキーワードとおぼしき単語をもれなく調べ上げた。登場人物のアイデンンティティに関わる単語はすべて検索した。普通に紙で読むのとは違う「斜め読み」ができた。
大学・専攻 大阪−国立、人文学部 フランス文学

タイトル ◆コレットの作品にみる女性の自立
分野 フランス文学
概要 コレットの人生・作品をみると、男性不信的な考えが見える。そしてまた彼女自身当時としては珍しく自立した女性であったことから、彼女の作品を通してみえる女性の自立についてまとめた。
特徴・オリジナリティ コレットの作品から彼女の男性への不信感を見出した点。
大学・専攻 京都外国語大学、フランス語学科

タイトル ◆日系人の日本における労働問題
分野 中南米地域特論の中での労働問題
概要 入国管理法が変わってから日系人の入国が増え、それにともない労働問題が大きくとり沙汰されてきた。特に連れてこられた子供の教育問題、学校での現状などを踏まえ、今後の問題などを取り上げた。
特徴・オリジナリティ 実際に日本に来ようとしている日系人に現地で会い、アンケートを行い、また日本での現状を伝えその反応を見た。
大学・専攻 常葉学園大学、スペイン語学科

タイトル ◆英検取得級と大学入試センター試験英語科目獲得得点との相関関係(英語執筆)
分野 外国語・教育:英語教育
概要 中高等学校の生徒にとって半ば受験必須となっている「英語検定試験(略称:英検)」。文部科学省の認可は外れるものの、その受験準備は全ての国立大学と大半の私立大学が利用している「大学入試センター試験英語科目」に対する準備と大きく重なる所が大きい。とりわけ英検準2級は高校生の中学年で、また、2級は高校3年生(以上)で取得する事が多いが、それらの級の取得者がセンター試験で獲得できる点数に相関があれば、それらの試験の優位性が図れることに着目した論文である。
特徴・オリジナリティ この研究は日本初のものである。加えて外国人にも理解できるように英語で書かれたものは初めての事なので全てにおいて日本の英語教育界にとっても画期的な研究である。
大学・専攻 Heidelberg College,Graduate School (ハイデルベルグ大学院)OH, USA

タイトル ◆よしもとばなな論
分野 コミュニケーション
概要 海外でも人気が高い作家よしもとばななの魅力を考察。
特徴・オリジナリティ 言語学を学ぶような学部に属しているが、文学部の学生が取り上げるようなテーマを選んで執筆したこと
大学・専攻 大学−

タイトル ◆黄帝黄帝・炎帝闘争における中国史
分野 中国古代史
概要 司馬遷の史記の古代史「三皇五帝本紀」のなかにでている、黄帝と炎帝との争い。古来中国古代の歴代皇帝はのちの社会とは違い、徳の高い者から徳の高い者へ位を譲る「禅譲」によって王の位が引き継がれている.春秋時代孔子が理想とした「三皇・五帝」ももちろんそのような歴史で位がひきつがれているはずである。しかし、史記には争いによって位が引き継がれたような記述がみられる。実はここに孔子が掲げた理想とは別の形で引き継がれた神話、という名の歴史が隠されているのではないだろうか。
特徴・オリジナリティ 後の中国人も様々な史料や史記注釈でこの黄炎闘争につじつまを合わせようとしている。ほとんどの意見はこの炎帝は別の人物が先に下克上で位を奪ったために争ったという意見。しかし甲骨文字からみると殷と周の神を表す文字をみると「雨・大地」「炎」を意味することがわかった。古代においては政治と宗教の勢力は今でいう三権分立のように平行してい成り立っていた。そのため、政治的には「禅譲」として後世に、宗教的な背景をもつ神話として「黄・炎闘争」が残ったのではないか?という考察内容が独自である。
大学・専攻 私立(京都府)、東洋史学科

タイトル ◆焚書坑儒ついて
分野 中国書誌学
概要 中国は古くから文化の栄えてきた国であることは知られている。中国の文化政策の中に禁書というものがあるが、禁書もまた古くから中国では行なわれてきた。  禁書というのは統治者がある目的を持って特定の書物の所持、出版、学習を禁じる事である。歴代の禁書の中で最も古い禁書は戦国時代に行なわれていたが、中国全土に及んだ禁書は秦の時代、始皇帝によって行なわれた焚書坑儒である。本研究では、焚書坑儒についてその時代背景や始皇帝の人物像、焚書の実態、坑儒についてなどを調べるものである。そして、焚書坑儒の目的を理解するとともに、歴代の禁書についても調べ後の世に焚書坑儒が与えた影響なども調べてみたいと思う。
特徴・オリジナリティ 焚書は戦国時代に既に行われていたが、中国全土に及んだのは焚書坑儒からである。それを取り上げたこと、また、その後中国で行われてきた焚書を調べ、その目的を考察した点が特徴である。
大学・専攻 茨城県−国公立、図書館情報学科

タイトル ◆劉裕政権について
分野 東洋史学
概要 劉宋建国の禅譲革命と、武帝劉裕の生涯を検証し、劉裕が宋建国した過程を追いかける。
特徴・オリジナリティ 南北朝時代という、あまり注目されない時代の一人物に注目、研究した点。
大学・専攻 私立ー京都 史学科

 


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