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卒論 Tips1 はじめに・・・再度原点に戻って考える卒論の目的  (1/4)

なぜ卒業論文を書くのか?

 今更…、と思われるかもしれないが、再度原点に戻り、その目的を確認することは重要である。目的がはっきりしないと、何をどう書けばよいのか、その過程で何に気をつけるべきかが明確にはならない。また、当サイトの基本方針ともなる所なので、考え方のすりあわせの意味でも、明確にしておきたい。

ずばり、その目的は以下の三つであると思う。

1 大卒資格を得るため

2 対象分野の学術的進歩のため

3 社会人に必要なスキルをつけるため


 一番目は、言わずと知れた事、“卒業して大学卒業(又は短大卒業)の資格を得るため”である。世の中で高卒と大学中退と大卒では“箔(はく)”が違う。その“箔”を手に入れるための最終ハードルが卒業論文だと言える。



 次に、二番目の「対象分野の学術的進歩のためというのは、学術的に従来わかっていた範囲を少しでも広げる事が求められるということだ。自分なりの仮説を立てて研究し、新事実を発見したり、新しい視点を開拓したり、といったことが望まれている。但し、仮説に基づいて研究してみた結果、その仮説が間違っていた事がわかったとしても、それはその学問にとって、一つの財産になる。少なくとも後輩が、その道に行っても無駄だよ、ということを示唆するものだからである。
抽象的な表現かもしれないが、石を投げ、小さくてもいいから波紋をおこすことが大事である。最初から既知の範囲だけで小さくまとめようとするのではなく、その先に向かってまず、石を投げてみる作業が卒論の第二の目的であろう。 

最後三番目に、「社会人に必要なスキル」とあるが、何のことを言っているのか、わかりにくいかもしれない。またこれまで意識することもなかった話しであろう。しかし、実は「一番重要な事」だと思う。だから、ここでは少々、文面をさいて説明しよう。

まず、卒論を書くという作業で、どんなスキルを身につける事ができるのか?
を考えてみよう。卒論では、テーマの選定は各自に任されている。そして、そのテーマに関して既知の研究範囲(既にわかっている事)を情報収集により調査して、その上で、自分なりの切り口や視点で仮説をたてて、それを検証するための実験や分析、考察を行っていくのが典型的な流れである。


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