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卒論 Tips7 考える/発想の技術  (3/3)
実践してみよう・・・ブレスト

 参加してもらう人数は、3人以上、7〜8人程度までが適当である。また参加してもらうメンバーには異なる属性の人を入れた方がよい。発想を広げるために、似通った属性の(例えば、同学部・同学年)人を集めるよりは他学科、他学部、後輩等に参加者を広げた方がよい。

 次に重要な事は、先に挙げた四つの遵守である。
繰り返しになるが、どんなにくだらないと思うような事でも、決して批判してはならない。一旦、そうなると、“こんな事言ったら…恥ずかしいかも”
、とか 、“怒られるかも・・・”となり、発想する雰囲気にブレーキがかかってしまう。
その発想自体ばからしくても、それをヒントにして次の人が素晴らしい意見・アイデアを出すかも知れないから、何でもウェルカムなのだ。質より量でいこう。

また学年差があっても肩書きも関係ない事をルールとして入れて、くつろぎながらやってみよう。まず自分が今取組んでいる問題やアイデアが欲しいテーマについて簡単に説明して、後は自由に意見を出しながら進めよう。
出てきた意見は、全てノートやポストイットに各々書き出そう。白板や黒板があれば、そこに書き出しながらやっていこう。やろうと思えばファミレスでわいわいがやでも十分可能だろう。話が盛り上がってくると、単なる駄話へ脱線するかもしれないが、あまり規制をするより、テーマに派生しそうであれば発言は何でも
OKにした方がよいだろう。時間は大体1時間位がよい所であろう。それ以上の場合は休憩を入れながら続けよう。

一人で考える時の発想法

 次に、一人で行う発想法であるが、これは方法論とまでは言えないかもしれない、経験則的なものである。


 まず基本は、徹底して考え抜く事が大事である。何か問題にあたって、いい考えは無いか?いいアイデアはないか?と四六時中考える、のである。その上で、ふとリラックスした時に“ひらめき”はやってくる。リラックスする場面や時は人により異なるだろう。マンガを読んでいる時かもしれない、音楽を聴いている時、ジムで 走っている時、風呂に入っている時、芝生で寝ころんで空を見ている時、…、私の場合で言うと、一日を終えて、電車に乗り、座われてほっとしている時である。ちょっと気が抜けて、“ふぅ〜疲れた…”なんて思いながら、ぼぉーとしている時に、いい考えを思いつく事が多い。

 かのアルキメンデスは、ある一つの法則について悩み、四六時中頭から離れず考えていた。そんなある日、浴槽になみなみとお湯をはり、その中にすぅっーと身を沈め、お湯がざぶーんと溢れて出た、その瞬間に彼は「ユリイカ!(=発見したぞ!)」と叫んだという。これまで考えあぐねていた事に対して、いい考えが浮かんだのである。その後、アルキメンデスはうれしさのあまり、そのまま庭に出て「ユリイカ、ユリイカー!」と叫びながら走り回ったそうである。以上が単純なようであるが、一人で考える際の発想法である。もう少し科学的に説明すると、集中して考えるという作業は左脳を使うもので、リラックスするというのは右脳が活性化するものである。両者が同時に活性化する状態は通常在り難いものだが、四六時中、問題が頭を離れずに左脳がフル回転している状態のまま、ふとリラックスしたときに一瞬、左脳・右脳共に活性化している状態が訪れる。この一瞬にひらめきが湧き上がるのではないだろうか(尚、これは著者の勝手な解釈である)。