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卒論 Tips12 ネット時代のお作法   (4/4)

有罪?無罪?パクリの程度別判定

  最後に、パクリのやり方や程度別に何が盗作・剽窃として問題になるのか・ならないのかについて、大まかに現実的な指針を考えてみたい。

 基本的な考え方として、テーマや論拠、切り口等はいくらパクってもよいが、やはり自分なりの表現で書かなければならない。そして、参考にしたのであれば、それを参考文献等で記載しておくのが本来の正しい姿である 。

 そして、他人の文章をそのままコピペで写した場合、引用という形で出所を明らかにする必要がある。一部であっても、そのままもってくると立派な盗作・剽窃になりかねない。 元ネタがインターネット上にある場合、技術的にも発見が可能になりつつある(その文章を丸ごと検索にかけて全文一致でパクリ元が出てきたりすると、パクリ行為がばれる可能性がある )。

 一方で、盗作・剽窃の判定が可能か否かといった観点でみると、表現や助詞を変えてあると、これはなかなか難しい。検索や全文一致機能では見破れないからだ。パクリの割合にもよるが「怪しきは罰せず」の立場で考えると「アウト!」とはならず「グレーゾーン」あたりに落ち着く(→盗作疑惑として問題が顕在化したときに、それを判定する人の心証に依存するだろう)。 また、メタパクリの場合、引用や参考文献として特に明記しなくてもパクリ元を探すのは容易ではないし、記述においては自身の創作と考えることができるので問題なしとした。

パクリの程度 判定
テーマをメタパクリして設定するが内容は自分で作成 問題なし
目次や論拠の流れをメタパクリして構成するが内容は自分で作成 問題なし
内容のほとんどをメタパクリするが主役(*)を置き換えて内容は作成
(*例:トヨタを日産におきかえる)
ほぼセーフ
一部の章や項目だけ他人のレポート・論文をコピペし、表現や助詞を多少変えて(「は」を「が」に変換等)引用を明示しなかった グレーゾーン
一部の章や項だけ他人のレポート・論文をコピペしてそのまま使い、引用を明示しなかった ほぼアウト!
他人のレポート・論文を全文コピペして表現や助詞だけを変えた ほぼアウト!
他人のレポート・論文を全文コピペして名前と学籍番号だけを変えた アウト!


以上、危険性を踏まえつつ、ネット社会のルールに則り、メタパクリを大いに活用してレポート・論文に取り組もう。

 


 



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