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卒論 Tips13 卒論・レポートの文章力UP

50点から70点へ伸ばすための方法(続)

 
多少、文字・表現がおかしくても、これまで散々考えてきた内容がストレートに頭に入ってくるから、違和感を感じることがないのだ。文章を見ても、実は文章を見ていない状態なのである。
だからこそ、これらに気付くためには、多少突き放してやる必要がある。その有効な方法として例えば、

紙に印刷して見てみる
時間をおいてから見直す

ことが効果的である。
できればその際に、自分が書いたものだとは思わずに、“できの悪い後輩から見てくれと頼まれた文章”だと思って、思いっきり”アラ“を探してみよう。また、この時点で日本語だけではなく、論理的な展開や言いたいことが言えているかといった視点でのチェックも兼ねよう。例えば、自分と同じ研究分野の”先行研究の論文“だと思って読んでみよう。

ここまででやれば、ほとんどはチェックできたと思うだろう。だが、次は視覚ではなく、聴覚で、チェックしてみよう。つまり、自分の書いた文章を声に出して読んでみるのだ。特に、“てにをは”、“句読点の位置、タイミング”、“文章のわかりやすさ、つなが”について、おかしなところが明確になりやすい。ここまでやれば、自分の力だけで70点の文章に仕上げられるはずである。

 おかしい事はわかるのだが、どう直したらよいのかがわからないとき、それは日本語の基礎がまだ不足しているということである。ステップ1に戻り、日本語や文章について勉強するか、または国語辞典を引くなどしてみよう。

 

3.70点から90点へ飛躍したいあなたへ 


 さて、最後に、一気に合格圏内にもってゆく方法である。ここまで来たら、あと一歩。最後は他人頼りである。最後の方法は、他人にチェックしてもらうということである。同級生(できれば専攻の違う人)と、互いに交換してチェックをしあおう。なんのことは無い方法なので、これ以上詳しくは述べない。なぜ、他人に見てもらうとよいのか?ということについて簡単に触れておこう。

ワープロで書かれた活字を見るとき、我々は、日頃読んでいる本や雑誌、新聞、教科書等と比べてしまう。正確には、それらが基準になっているのである。本や雑誌は、プロの作家がいて、校正者がいて、何重かのチェックをくぐってくるものなので変な間違いは滅多にない。文章も読みやすい。このような文章を期待してしまうのだ。
そのように高い期待値をもった目で文章を読むので、少しでも間違いがあったり、スムーズでない表現があると、かなり敏感に気付いてしてしまうのだ。繰り返しになるが、これはやはり他人だからということであり、自分自身では限界がある。もしくは半月位、期間をおけば、自分の書いたものでもかなり客観的に見ることができるかもしれない。だが、そんな時間はないだろう。互いにチェックしあえる仲間をあらかじめ見つけておこう。