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先輩の卒業論文体験記 (のえるさんの巻)

<プロフィール>

のえるさん


某私立大学卒業
専攻:臨床心理学
テーマ決定:5月
取組開始:10月
●こんにちは、はじめまして(インタビュー担当:@卒業論文)
 のえるさんは、臨床心理学専攻との事、どのような卒論を書かれましたか?
 はじめまして。よろしくお願いします。
卒論ですが、絵本セラピーについて以前から興味を持ち、絵本を用いて何かを研究
できないかと思っていたので、絵本の主題分析と考察をテーマに卒論を書きました。
大学入学前から心理学の分野に興味があり、臨床心理学を専攻し、大学のゼミや授業
を通じて興味をもったのがこのテーマでした。
−イントロ

ゼミについて

 

 

●では、まず本格的に卒論の話に入る前に、そもそも臨床心理学を勉強しようと
 思ったきっかけ・動機について聞かせて下さい。

 話はかなり逆戻りますが、高校進学直後に進路指導(主に文理選択)があり、その時、自分が大学で何を勉強したいかを考えることになりました。
その時は、ただ漠然と心理学を学びたいと思い、その方向で志望校を選びました。
漠然と心理学…って思ったのは、幼い頃は人見知りが激しくて、大きくなってからも他人が苦手だったことが、逆に人に対する興味につながったのだと思います。


●そうだったんですか、じゃあそれで心理学を専攻できる大学へ入った
 ということですね。
はい。
でも、当初は、国公立の文学部を志望していたんですが、現役では不合格
でした。で、浪人中も心理学科や心理学専攻の大学を志望していました。
そして進路相談等で予備校のチューターと面談をする中で、国公立の第1志望と
いうのは変わらなかったのですが、併願私立を決める際、専門性の高い私立大学
の事を伺い、そこを私立の第1志望にしました。
その私立大は、学校案内などを見ると、教授陣に心理学会の大御所がいたり、
学術顧問が私もよく知っていた有名な先生だったこともあって、おそらく
「臨床心理士」養成を視野に入れたカリキュラムだろうと思い、最終的には
国公立よりそちらを選択しました。

●臨床心理士を目指す上で、そちらの進路の方がよかったということですね?
心理学を学ぼうと思った時から、臨床心理士の資格を取ろうと思っていました。
その事もあって、国公立に行って、希望のコースに進めないよりは、私立で専門
の勉強をしたいという考えがありました。新設校だったので、少々不安はありま
したが、決め手になったのはやはりカリキュラムです。


そうですか。それで、実際に大学に入学されてからは…どうでしたか?
正直、残念だった点の方が多かったかもしれませんね。
というのも、私の学年が大学の完成年度の学年だったこともあり、翌年からカリキュラムが変更になったんです。ご存知かと思いますが、新設大学は開学から4年間、つまり全学年が揃うまではカリキュラムを動かせないんですよ。

その所為なのかはわかりませんが、本格的に専門科目を履修できる2回生になった時、それまでは3回生以上でなくては履修できなかった科目が2回生以上となったり、非開講の科目が出て来たりで、入学当初は履修を希望していた科目が履修できなかったんです。たいていの科目は履修しましたが、それでも重なっていてとれなかったり、ずっと非開講のままだったりで、結局履修できずの科目が幾つかありましたから。

でも、良かった点もありますよ。講師陣は臨床の第一線で働いておられる方達ばかりなので、実際のケースの話を聞けたり、臨床を意識した授業だったりしましたし。
また、2回生の時、大学で心理臨床学会があったんですが、多くの学生がボランティアスタッフとして参加していました。部署によっては有名な先生を見られるだけでなく、講演を聞くこともできたみたいですし。見学実習などでも、現場の生の声を聞くことができましたしね。やはり、「臨床心理士」の養成を目的としている大学だけあって、常に臨床を意識させられる授業が多かった気がします。

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