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  −論文テーマ
<プロフィール>

のえるさん


某私立大学卒業
専攻:臨床心理学
テーマ決定:5月
取組開始:10月
● 次に、本題の卒業論文についてお話を聞かせて下さい。卒業論文を意識し
 始めたのはいつ頃になりますか?
 3回生の後期だったと思います。
テーマに関してはあまり考えていなかったのですが、3回生の終わり頃に絵本
を使うことを思いつきました。
イントロ

ゼミについて

−論文テーマ

就職活動

 

● 絵本を使ったテーマにしたいと思いついたのには、何か理由があったので
 しょうか?

 3回生の時、ゼミで先生が行った絵本セラピーについて聞いた時、絵本を用いて何かを研究できないかと思いました。その後、ゼミの教授に、卒論で何をしたいかを聞かれた時、私が「絵本を使って何かしたい」と言ったんですが、最初、アーノルド・ローベルの「いろいろへんないろのはじまり」という作品を使いたかったんです。

 その作品には何か思いがあったんですか?
ええ、この作品は、私が幼稚園の時に読んで印象に残っていた作品なんですが、
内容は覚えているのにタイトルがわからなくて(笑)、ずっと探していたのが
少し前に見つかって、ちょうど興味を持っていた分野に近かったので使ってみ
ようかと思いました。
 で、テーマに選ばれた、ということですか?
 いいえ、その時、先生が出されたのが「レオ・リオニ」だったんです。
そもそも、当時、私が興味を持っていたのが「色彩と個性」だったんですね。
きっかけは、「ファンタジー・グループ」という、まあ心理療法の1つみたい
なものなんですが、その中の「フィンガーペインティング」という、グループ
全員が1枚の画用紙に指で絵を描くというのをしたんです。
私は「世話役」として、バケツの水の交換なんかをしてたんですが、その時、
いろいろな色が混ざり合う画用紙と、バケツの水を見ているウチに、それぞれ
の個性が混ざり合って1枚の作品を形成していくプロセスを見たような気が
したんです。そこで、「色彩と個性」に関する研究をしたいと思ったんですよ。

ただ、質問紙はやりたくないな〜と思っていて(手間がかかることと、中途
半端な調査はしたくなかったので)、絵本の中からヒントが得られればと思
っていたんです。
でも、ローベルの「いろいろ〜」以外ではなかなか見つからず、結果的に、
リオニの作品を研究する方向に変更したんです。レオ・リオニの作品に
「思春期」や「アイデンティティ」という共通したテーマが見られる事から、
彼の作品の中に、アイデンティティ形成のプロセスを見出せないかと思い、
テーマにすることにしました。テーマがはっきりと決まったのが5月でした。
 そうですか、色々と紆余曲折があって行き着いたということですね。
 ええ、絵本をテーマにとういところまでは早かったと思いますが、その後、
テーマからどうやって具体化し、論文にしていくかでだいぶ苦労しました。