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  −就職活動
<プロフィール>

のえるさん


某私立大学卒業
専攻:臨床心理学
テーマ決定:5月
取組開始:10月
● 次に、就職活動について少しお伺いしたいと思います。
 真っさらの状態から自分の意志で進路について考えて自分で決断し、目に見
 える具体的な成果を出さなければならない就職活動は、実は卒業論文とも
 大きく通じる所があるのではないかと考えています。
 のえるさんは自分の進路をどのように考えどのような活動をしてきましたか?

 実は、私、就職活動は全くしていませんでした。というのも、塾講師のアル
バイトが忙しかったこともあって、就職活動と進学対策の両方はできなかった
んです。
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論文テーマ

−就職活動

卒論取り組み

 

就職に関してはもともと一般就職ではなく福祉系への就職を考えていて、
就職活動の時期が始まる頃には既に進学1本に決めていたので、結局就職活動
なるものはしませんでした。
もし、進学できなかったら、バイト先の塾で雇ってもらえることになってまし
たし(笑)。

● そうですか、じゃあ進学の道を選んだんですね。
はい。大卒過程の専門学校への進学を選びました。
● 大学を卒業して専門学校へ進学ですか?それはどのような考えで選択した
 のでしょう?

 なんとなく3回生の頃から自分の中に疑問が生じていて、心理のフィールドを出ようと思っていました。一旦心理を離れ、もし戻ろうと思えたら、再び臨床心理士を目指すつもりで、違う方向(就職も含めて)を考えました。 ただ、心理から完全に離れず、できれば人に関われる、臨床現場で働きたいと考えたので、その方向で考えたところ、行きついたのが“言語聴覚士(以下ST)”でした。 ですので、今は専門学校でSTの勉強をしています。 

 言語聴覚士ですか。でも、高校・浪人中と明確な志向の基で心理学の分野を
 目指してきたわけですが、一旦心理のフィールドを出ようと思われたのは、
 これはまたどうしてでしょうか?
 一番の理由は自分の中で、心理を続けていく事に迷いが生じたからです。
もちろん、それまでの不勉強さもありますが。
覚悟の問題とでも言いますか、心理臨床をやっていくということは、生半可な
気持ちではできないことだと思うんです。
その覚悟が足りないというのが大きな理由ですね。
私の場合、「学校」というフィールドを一度も出ておらず「経験」が足りない
んですよね。
現場での経験は臨床を通して培って行くものですが、この場合はそうではなく、
人生経験ということです。

一旦社会にでると、考え方も変わります。視野も広くなります。
それって心理臨床家にとっては大切なんですよ。
あと、心理への疑問が少なからず生じたことも事実なんです。
これは、上手く言えないんですが…。
心理のフィールドを多かれ少なかれ離れ、それでもなお、自分は心理の道へ
行きたいと思ったら、また勉強するだけのことです。

今、大学院へ進学すれば近道ですが、私は敢えて回り道を選んだだけですよ。
ただ、STを選んだのは、先ほどもお答した通り、心理から完全に離れず、
できれば人に関われる、臨床現場で働きたいと考えたからです。
また、それまで勉強してきた臨床心理を少しでも行かせる現場に行きたい
という思いもありました。

そのまま就職できれば良かったんですが、STは国家資格ですので、進学する
必要があったんですよね。でも、心理学を勉強するために高校や予備校で
数学と生物(いずれも文系の範囲ですが)を勉強していたことと、大学で
臨床心理を学び、臨床を身近に感じられたおかげで、専門学校の授業のうち、
心理系科目や臨床に関係する科目ではあまり苦労はしていないですね。
もちろん、他の方と同じように苦労はしていますが、理解という面では他の
人より楽できている部分が多いと思います。
でも、理解は出来てもなかなか覚えられないんですよね。(苦笑)」
 進路を考えたり、決断をしてきた中で、何か得た事、変わったこと、考え
 た事はありましたか?後輩にとって参考やアドバイスにもなると思います。
 これといって変わったことはないんですが、あえて言うなら「自分から動
かなければ何も変わらない」と言うことでしょうか。これは、卒論にも通じる
考えかもしれませんが、たとえやらなくてはいけない仕事が山ほどあっても、
一つ一つこなしていけばいつかは終わる。
でもその為には「今自分にできることは何か」を考え、動いていかなくては
ならないと思うようになりました。

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