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先輩の卒業論文体験記 (ジュンコさんの巻)

<プロフィール>

ジュンコさん


某大学卒業
専攻:福祉心理
テーマ決定:3月
取組開始:12月
(3年次)

●こんにちは、はじめまして。さて、早速ですがジュンコさんは、 福祉心理学専攻との事、どのような卒論を書かれたのですか?

 はじめまして、よろしくお願いします。私の卒論のテーマは大学生のストレスについてです。主にアンケートを実施してそれをまとめる中で大学生のストレスについて考察するものでした。

●ストレスですか?そのテーマに決めるまでの経緯はどんな感じでしたか?

テーマとして、ストレスをやりたいということは以前から決めていました。当初は社会人のストレスについてやりたいと考えていたんですが、先生から、難しいのではないかという指摘を受けて変えたんです。

−イントロ

論文テーマ

卒論の取り組み

就職活動

後輩へのメッセージ

 

●そうですか、ちなみに、担当の先生はどんな感じの方でしたか。いつ頃、 担当とか決まったのですか?

もともと、3年生の10月に心理・ストレスに関してテーマにしたいということで学校に相談をして、主査の先生を紹介してもらいました。その先生は韓国から来ている先生で、学校、家庭と職場のストレスが専門の方だったので相談するにはよかったと思います。その後、3年の12月に卒論のテーマの仮登録をする際に、ストレスにすることをテーマにしようと決めて、4年生の4月の本登録までの間、その主査の先生とも話をして、テーマ・内容を決めました。

●「以前から関心…」といっていましたが、ストレスについて関心をもっていたのはどうしてですか?

身近な人でPTSDを抱えている人がいた事が大きかったと思います。

●ではそこでPTSDをテーマにしようとは思わなかったのですか?

PTSDそのものを扱うには自分にはきついかな?という思いがありました。というのは、データ重視ということを学校では言われていたので、どう手をつけてよいのか、研究の切り口が見つけづらかったというのがあります。例えば、理由からとか、病状からか、回復過程からか、…等々切り口はあるとは思うんですが、どうやればデータ重視で論じる事ができるのかが難しくって…。で、ストレスなら、まだつかみやすいかなっていうのが思いでストレスになったんです(笑)

●そうですか、じゃあ、専攻を選んだ理由もその辺りにあるのですか?そもそも心理学の分野を選ぼうと思った背景について教えてもらえますか?

正確に言うと、専攻は福祉心理学です。「福祉」と「心理」って、別物?って思うかも知れませんが、心理は方法だけど、応用の場が無い。一方で福祉は心理をやっていないと実践ができない、表裏一体であるという考え方がうちの大学ではありました。 で、専攻する理由ということですが、そもそも大学に入るきっかけは、中学1〜2年の頃、テレビで見た阪神大震災の状況に影響された所が大きいと思います。ボランティアの姿や、PTSDで医師等がケアを行っているという事実を知ったんです。確か、その時やっていたのは、「毎朝同じ時間に目が覚めてしまう」という症状で、身体が気持ちに共鳴して身体にそのような現象があらわれるということを知って、すごく興味をもちました。また中学3年の時におきた神戸の少年事件でも少年心理学に関心をもったと思います。

●そうですか。早い段階で意識していたのですね。

いえ、まあ、それらをちゃんと意識したのは、高校入試の時になります。推薦入学だったんですが、「将来の夢について」聞かれる事があって、こういう事に興味があるということを言った覚えがあります。多分、この時が、自分がこの分野をやりたいと、初めて意識した時だったと思います。

そして、その後、通った高校が、進学コースということもあって、高校1年から将来の進学をイメージするように言われていたんです。高校1年でキャンパス見学会に行くように言われていた位で、実際に4〜5つのキャンパス見学に行きました。それで、いくつか心理学系の学部があるところを中心に回って、徐々に、この分野に行くんだなという思いが固まってきました。

その後、大学進学を控え色々と進学先を考える中で、心理だけだとつぶしが効きにくいかなという思いもあり、福祉とからめた所に行こうと決めました。一般的に現場に出て心理の知識を使っていくには、心理が活かせる現場の職場というのは数が多いわけでもなく、倍率がとても厳しいというのが実態だったんです。 あと福祉職は働くイメージがつきやすかった事も、想像がつきやすかったので、安心感につながったと思います。

●働くイメージですか?その段階から働くことを考えていたということですね。それはまた早いですね。

当時は福祉、介護に対するイメージが今ほど良くなかった頃で、3K職場に近い目で見られていました。その分、私的には専門的な、意義のある仕事という風に感じていたんですが…。

あと、家庭での影響も大きかったと思います。というのは、家では父親から「普通の会社員にはなるな」と言われてきたんです(父自身の経験上、会社員になると会社都合で転勤があったり、出向があったりと、生活が大きく左右されるという事で、そう言っていたんだと思います)。自分で資格やスキルをもって働く専門職に就く事を言われてました。その辺りも影響していると思います。