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−卒論の取り組み

<プロフィール>

ジュンコさん


某大学卒業
専攻:福祉心理
テーマ決定:3月
取組開始:12月
(3年次)

●では、実際に選択したそのテーマに関して、大学生のストレスですよね。どのような内容だったのか、どんな流れで進んでいったのか、もう少し詳しく教えてくれませんか。

 うちの学科では実習があって、3年生、4年生が実習に参加するんです。で、学校で実施するその実習参加に関するアンケートに乗っかって一緒にアンケートを実施すればサンプル数も集まるだろうということで、乗ることにしたんです。

実習のアンケートには、実習のストレスや学校生活のストレス等も含まれていて、自分のテーマであるストレスもカバーしているという点で接点もありました。
実際の流れは、4月に先生の作ったアンケートをベースに修正、変更したりして、3年生向けに6ページもの、4年生向けに10ページもののアンケートを作成しました。

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 そして、6月から7月中旬にかけて実施、回収しました。同じ専攻の人は一同に集まる授業がなかったので、色んな授業にでかけて協力を仰いだり、と大変でした。他の専攻の人は実習等一同が集まる場があったので、比較的楽でした。こちらは付き添いで行く感じで、担当の先生が主体的にやりました。

●データ集めは大変だっていいますよね。で、どの位回収できましたか?

約90件のデータを回収しました。対象者が120人だったので、本当は回収率3桁を目指していたのですが、約75%にとどまりました。

●そうですか、じゃあ、後はその集計・分析・考察という流れですね。

はい。データは回収後適宜PCに入力して、7月末にはデータの入力が済み、8月にデータ確認と分析、といっても集計して%を出す程度でしたが…をやりました。サンプル数が少なかった事もあり、なかなかそれ以上の分析が出来なくって。

 9月に入ってからクロス集計等、色々仮説に基づいて分析を試みました。例えば、男女別の差だとか、バイト経験や、睡眠時間とか、相関を探したりしましたが、なかなか出なくって…。仮説としては、「一人暮らしの学生だと、睡眠時間も少なくって、実習に関するストレスにも差が出る…」みたいな事が言えれば良かったのですが、サンプル数の少なさもあって、難しかったです。

そして、9月末に、なんと!担当の先生が退職。前日まで、SPSSという統計ソフトの使い方や、クロス集計のやり方を教わりながらやっていた状況だったので、きつかったです。元々わかっていた事なんですが、留学してきていた先生だったので、母国に帰ってしまったのです。で、その後は、学部長が担当ということで、交代になりました。でもその頃にはほとんど内容は出来ていたので、内容で相談する事はありませんでした。

10月には中間報告があり、11月末に経過報告、12月中に、草稿提出。1月中に最終提出というスケジュールでした。10月からは、グラフをどういう風に作るかと、見せるか、で時間をかけました。もともとPCで表やグラフを作ることに慣れていなかったので、とっても時間がかかりました。

●文系の人の場合、統計って一つの壁になりますよね。統計ソフトを使うっていう時点で、その使い方をマスターするのが、大きな壁だったりして。

そうそう(笑)私もそうでした。ほんとSPSS大変でした。

●他に大変だったこととかありましたか?

クロス集計等の分析で思うような結果が出なかったので、単純集計結果だけで、どうやって、意味のありそうな分析を導き出すか、表現を考えるのも大変でした。「…な可能性もある」ということを、大げさにならず、嘘にならずに導き出し、研究成果の価値をあげるかというところに苦労をしました。

あとは、出来て間もない大学で、上の人の情報とかが入ってこなかったというのはつらかったです。それに文献も極端に少なかった事もあって、文献収集にも苦労をしました。国立図書館等学外へ行ったりして集めました。レポート自体はそれまでも授業であったりして、ある程度慣れていたので、書くことは苦ではありませんでしたが、情報収集は大変でした。

それと、12月中頃に考察、結果の文章が確定し、担当の学部長から添削を受けて、見た目の細かいチェックを受けたんですが、学部長が直々に担当してくれるとうことは最初はプレッシャーになりました。でも、後から考えると、そんなに細々介入する事もなかったので、考えようによってはよかったかな?と思っています。