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卒論 Tips5 文系の強い武器・・・アンケート編  (3/9)
設問・選択肢の企画と分解能向上(プレ調査)

 次に、プレ調査についみてゆこう。まず、プレ調査は何の為に行うのだろうか?それは

  1. どのような設問・選択肢が必要かを探る

  2. 定量的な選択肢の検討をつける

ために行うのである。
1.番目の“どのような設問・選択肢が必要か...”は、すなわち仮説を明確にすることである。前項の例でいうと、対象となる学生に“どうして携帯/PHSを使っているのか?”を聞いてみるのである。その際、聞く側に多少のテクニックが必要となる。先述のグループインタビューの場合も、司会役には多少の質問力が要求される。簡単に言えば

「突っ込んで聞く」
「なぜ・どうして?、5W1H」
を深堀りして聞くことで、どの程度、背景を探り出せるかが鍵となる。

>その機種(PHS)がかっこよかったから・・・
>使ってる友達がイイヨって言ってたから・・・
>友人がみんなPHSだったから・・・

“広告よりも口コミに影響されやすい・・・”のか、“友人が皆もっていて仲間はずれになりたくない・・・”心理が強いのか、“お金がかからない”コスト面なのか選択の背景にあるものをどの程度探り出せるかで、アンケートのポイントも、考察すべき内容も異なってくるだろう。

 

 

 また、質問力のテクニック的なことをいえば、相手がなんとなく〜”と答えた時に、毎月のお小遣いは足りてる?”、友達はどっちを使っている人が多い?”等、水を向けてみる機転が必要である。下準備としてお小遣いの額を予め聞いておけば、比較的少なめのコと多めのコで考え方が違う事を見抜けるかもしれない。相手は聞けば何でもわかりやすく話してくれるとは限らないので、プレ調査では聞く側にある程度の力量が必要だ。

 

2.番目の“定量的な選択肢”についてであるが、設問の選択肢で定量的な答えを求める時、例えば携帯のメールを週に何通位やりとりしますか?”という設問に対して選択肢を右図中のような数値枠で設定したらどうだろうか 。

これでは分解能が低いと言わざるを得ない。1〜100回に集中していて、分析の時に的確な分析ができない。この場合、もう少し回数の数値を低めに設定して右図のように 設定するべきだったのである。

このように選択肢の数値を的確な範囲に設定する必要がある。自分の常識だけではあてがはずれることもあるので、このあたりの定量的な幅ついてもプレ調査で確認しておこう。


 

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