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卒論 Tips1 5 口頭試問・プレゼンテーションの技術(3/5)

●論文内容に突かれると痛い所がある場合

 …小学生の議論を避けて大学生の議論をしよう!

 皆さんの中には、論文を提出してしまった後で、決定的に、ある視点が抜け落ちている事に気がついたり、薄々わかってはいたのだが、時間がなくて、そこまで手が回らなかったなど、論文の内容に後悔が残ったり、突かれると痛い所を見つけてしまったなんて方もいるだろう。このような時の対処法の一つについて紹介しよう。

例として、ある研究で二つの重要な視点
ABがあったとしよう。その中で、あなたは、Aの視点をすっかり忘れてしまい、論文の中で、全く触れていなかったとしよう・・・
教授に次のように指摘された場合
Aという視点の方が、あなたの触れているBという視点よりも重要ではないか?どうして、Aに触れていないのか?“

あなた自身も認める完全な抜け漏れであったとしよう。だが、そんな時に、正直に、こう答えてはいけない。
すみません、時間が無くて、実はやろうと思ったんですけど…、”

いやあ〜、痛いところを突きますね〜、私、ドジなもので、後になって気がついたんです。すみません

これでは、小学生の宿題をしかる先生と生徒のような会話である。ここは、大学である。だから、大学生らしく、議論をすべきである(というよりは、議論の体裁をなすべきである、と言った方が的確かもしれない)。

 


まず、このような問いに答える際の論調として、
それは、意図的にやらなかった。なぜなら、重要性が低い、もしくは優先順位をつけたときに、他に重要な事があったからである。“といった事にするのだ。そして、
Aが重要とするアナタ(教授)とBが重要と考える私の見解の差である”

といった議論にすり替えよう。逆に質問したりしてみるのもよいだろう。”私はこちらの方が、こういう理由で、優先順位が高いと考えたのですが、教授は、どうして、そちらの方を…?“。
そして、議論した結果、”やはり教授の指摘される理屈の方がよかったですね”、となれば、それは議論ができたということである。
だから、先ほどのように、痛い所を指摘・質問されても、すぐに折れないようにしよう。もちろん、その為には、”どうしてAよりも
を優先したのか?“、の理屈・理由付けを何でもよいから予め用意しておく必要がある。
若干、極端に感じられたかも知れないが、大なり小なりこのような事はありがちである。事後になってスキを見つけた時は、このような対応策があることを覚えておこう。

 


 

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