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卒論 Tips12 ネット時代のお作法   (2/4)
ネット時代の正しいパクリ方(メタパクリ法)紹介

 続いて、ネット時代に合わせ、積極的に過去レポート・論文を参考にする方法を紹介しよう。@卒業論文がお薦めするのが、「メタパクリ」という方法である。要は、「賢く合法的にパクって楽しようよ!ついでに質とオリジナリティ向上も追求!」ということ である(笑)。

 では、メタパクリとはどのようなパクリ方だろうか?

それは、「一旦メタ化した上で、再度(自分の思う方向に)具体化してやること」である。

「はて・・・何のことやら、さっぱり?わからん!」
と多くの方が感じたかと思う。そこで、簡単にわかりやすく順をおって説明してみよう。

まず「メタ」とはどのようなことを言うのか?

「メタ」とは物事を一段高い視点に立ってその意味合いを論じたり、抽象化する際に用いられる言葉である。 言葉の説明をしても理解してもらうのは難しいかもしれないので例を見てみよう。


野球の「巨人×阪神戦」 をメタ化するとどうなるだろうか?

巨人 対 阪神

   

東京 対 大阪
関東 対 関西

   そして、これを更に「メタ化」すると

都市文化 対 地方文化

強いもの 対 アンチ・強いもの
主流 対 反主流?

といった感じである。
昨今は巨人の地位低下が激しく逆の意味合いをもつかもしれない、2005年度は阪神が優勝して、強いもの=阪神であった 。だが、長い歴史をみると、一般的には上記の表現もあてはまるだろう。

 


 このように一段高い視点というか、カメラのレンズでいうとズームの逆、パーンしてひいた視点で見て表現してみることである。これがメタ化である。

そして、「メタパクリ法」では、一旦抽象化したものを再度、具体化するのだ。その際に、元とは違う方向に具体化してやるのだ。自分が関心のある分野へ、もしくは論じたい方向へ・・・。例えば、先ほどの例を「関東 対 関西」から戻すと、 ロッテ 対 オリックスになるかもしれないし、

巨人 対 阪神

 

ロッテ 対 オリックス

    ↓(メタ化)       ↑(具体化)
関東 対 関西

 

「都市文化 対 地方文化」とメタ化して、そこから戻すのであれば、巨人 対 楽天 となるだろう。

巨人 対 阪神

 

巨人 対 楽天

    ↓(メタ化)       ↑(具体化)
都市 対 地方

例えば、そうなると論じる視点も若干変わってくる。お金をかけて人を揃えテレビといったマスメディアで戦う巨人と、地域密着型でそれなりの運営収益を賄った楽天といった構図に落とすことも可能である。

 これをレポートや卒論のテーマ選定にあてはめてみると、

トヨタ自動車の戦略について」といったタイトルのレポート・論文をメタ化すると、「自動車メーカーの戦略について」と みる事ができる。また、トヨタ自動車をどう見るかによって、「業界No1企業の戦略について」ともなる。

トヨタの戦略について

 

ソニーの戦略について

    ↓(メタ化)       ↑(具体化)
業界NO1企業の戦略について

 そこから、再度違う方向に具体化すると、「日産自動車の戦略について」となり、「トヨタ自動車の戦略について」で書かれたレポート・論文の目次や構成をそのまま「日産自動車の戦略について」と変えて踏襲できる可能性が高くなる。
 また、自動車メーカーという所を電機メーカーに置き換えると、「ソニーの戦略について」とか「松下の戦略について」ということで展開可能である。

この考え方はレポート・論文のテーマを考えるときだけでなく、ストーリー構成(論拠、展開)等、色々な場面で応用できるものである。 内容そのものをパクるわけではないので、他学部、他の専攻分野のレポート・論文であっても参考にし、パクる事が可能になるのだ。次ページで具体的に事例を紹介しよう。


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